美術館は思った以上にたくさんの方が鑑賞されていて、というより一眼レフカメラで撮影されている方の多いこと多いこと。どこをきっても絵になるんだもん。しかも新館以外は撮影可なんてカメラ好きにはたまらないやね。しゃあない。
すごいなぁ。かっこいいなぁ。なんて心をくすぐられながら鑑賞していると、新館を指しておばさまが「私、この人の建物って冷たいもので造ってんのに、暖かさを感じんねん。」とお友達に話されていました。なるほど、ええこと言うねぇ。豊かな空間で心も豊かになる私。
そんなとき、展示室で「ワークショップに参加してみませんか?」と書かれた案内を見つけたのです。
いつもならそこで消極虫がでてくるのですが、素敵な空間と展示に感化されたか、ふと参加したくなったのでした。
受付で尋ねてみると、ラッキーなことにまだ空きがあるとのこと!ワークショップ初体験決定です。
「では玄関前でお話がありますので、外に集まってください。」
ふぁい・・・と外でぼんやりしていると、なにやら不思議な髪の色をしてる人が!
あんまり見ちゃ失礼だけど気になるなぁとこっそり見てみると・・・
な、なんとそこにいたのは日比野克彦さんではないですか!じゃあ一緒にいる美人は宮永愛子さん?
私はその時点でようやくこのワークショップが、作家の方自らが開かれるものだと気づくのでした。
相変わらすトロい私。うわぁ。どうしよう・・・。
そうこうしていると、先ほどのおばさまがお友達とわいわい出てきました。そしてさすがはおばさま、ただならぬオーラを放ちつつ談笑されてる日比野さんにいち早く気づき
「なんかあの人おもしろそうやな。私もあの人と話したいわぁ。」
と大きな声でしゃべりながら帰って行かれました。「あぁ!その方は日比野克彦さん。お話させてもらうチャンスよぉ!」と心の中で叫ぶフガFでありましたが、聞こえるはずもありません。
開始時間になり、展覧会のコンセプト、ワークショップの説明をしてくださる作家のおふたり。あ〜なんて贅沢なのかしら。
カメラつき携帯、もしくはデジカメを使って、この美術館、展覧会の自分の「INDEX本」を作るのですが、そこで日比野さん。
「写真を撮るときには、なぜそれが好きなのか、どこが好きなのかを話しながらにしてほしいのです。
ここで、男の人と女の人では違いが出てきます。女の人は「あ、これ好き」と簡単に言えちゃうんだけど男の人ってのは「好き。」と思っても自分でその理由に説明がつかないと、口にしないところがあります。」
うんうん、それってわかるぅ。つい「これ好きぃ。」とかポロッと言って「どこが?」とか言われても「だって可愛いいし。」と開き直るとこ、私にもあります。
「そのために、グループで行動してもらいます。一人で来てる人は?」
「はい」「はい」と5名手が上がりました。もちろん私もその中のひとり。
「では、こっちのふたり、そしてベージュの服のベージュ組に、後このふたりがペアで。」
手際よく進めていく日比野さん。
え、私は?えええ!?
なんと私のパートナーは作家の宮永愛子さんになったのでした。
ひゃぁ。どうしよう。もったいない〜と思いつつ、「よ、よろしくお願いします。」とこの日最も幸運な一般人になったフガF。
ネタ探しの1時間。じっくり宮永さんと語り合い、いやお相手いただき、そのお人柄にふれることができました。
とある有名なアーティストの方が、「世に羽ばたく作家はなるべくしてなる。同じくらいの才能があっても、活躍できるひととできない人がいるもんだ。」と言っておられたのですが、それがよくわかりました。
何が言いたいかというと宮永さん自身が本当に魅力的なんです。聡明なとっても美しい方なんですが、センスある会話がそれを一層引き立てていくのです。
ご自身の作品について、とても丁寧にお話くださり、作品の繊細さがより美しく感じられていきます。
参加されていた小さな女の子と遊びたくてしかたない感じとかも可愛くて、その好きについては「子供って面白いこと言うもん」と答えてくれました。
「すごいですね、ご活躍されていて」と話しかけられ、「いえいえ私はこれから、もっと活躍するんです。」と真っすぐ答える。やっぱり違うわ。
あ〜楽しかった。緊張しまくりでしたけど。
その後、撮った写真をスケッチブックに切って貼って、コメントを書いてアートブックを作ります。
できあがったアートブックを見て日比野さんが「どんな仕事してるの?」と聞いてくださいましたが、私ったら「普通の仕事です。」とか、訳のわからないことを答えたと思います。だって、私が現代美術を知るきっかけになったのは日比野克彦さんの段ボールアートでしたよ。かっこよくて、本や美術館のガラスの向こうの人ですよ・・・緊張するに決まってるやん。
「お、それいい写真だねぇ。」とか「面白いねぇ。」と言ってくださって頭がクラクラです。いえ、あいさつ程度のお言葉だとわかっています。でも嬉しいでしょ。
最後にはちゃっかりサインをいただいて、握手してもらっちゃいました。
アサヒビール大山崎山荘美術館
2004年11月10日(水)〜2005年1月23日(日)
INDEXLESS - ノブのないドア - 展
永遠に残る名品と永遠に残そうとしない作品
モネ・ドガ・クレー/日比野克彦・宮永愛子
■ワークショップ■
『自分だけのインデックス本をつくろう』 計5回開催
11/20(土)、12/4(土)は午後4時30分から開始
12/18(土)、1/8(土)、1/22(土)は午後3時から開始 事前申込制:15名 材料費:500円
*フガフガ・ラボ期間限定ジャージショップ「フガフガ1.5m」の会場からは阪急京都本線普通で22分です。 |
文:フガF
写真(携帯で撮影):フガF
(November 2004) |
| 少しだけ宮永さん(宮)とフガF(F) の会話を紹介させていただきます。 |
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F : ナフタリンを使って作品を作っていてお肌とか大丈夫ですか?
宮 : 手袋とかマスクをして作業してるから大丈夫ですよ。 |
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F : このレースのカーテンがすきです。
宮 : 私はここのガラスがすきです。昼間だと虹色に反射するんですよ。 |
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| このステンドグラスは二階から見るとちょっとした仕掛けがあります。興味のある方は美術館の人に尋ねてみてください。 |
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| トイレを撮るフガFを撮ってくださいました。 |
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F : 段ボールの色がムラに透けて見える感じがすきです。なんでだろ・・・
宮 : ノスタルジックな感じがするからですかね? |
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F : 鍵がなくなっちゃうとこまりますよね。
宮 : どこにも入れない・・・ |
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| 日比野さんが「いい写真だね。」と言ってくれた写真。日比野さんと宮永さんがモデルです。 |
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